新型コロナウイルス感染拡大による生活の変化で、デジタル化が一気に進んでいる今、
朝から晩まで四六時中スマホやパソコンをさわっている気がする‥
スマホが手放せなくなってしまった‥SNSに疲れを感じる‥
といった悩みを抱えている方も多いかと思います。
この記事では、スマホ依存やSNS疲れで悩んでいる方へ向けて、テクノロジーと上手く付き合っていくためのメゾットとして近年注目されている『デジタル・ミニマリズム』についてご紹介します。
今回は、メンタリストDaiGoさんもおすすめしている本『デジタル・ミニマリストー本当に大切なことに集中する』を基に、デジタル・ミニマリズムの概要や、デジタル断捨離の方法について見ていきます。
デジタル・ミニマリストとは?
『ミニマリズム(minimalism)』や『ミニマリスト(minimalist)』という言葉は、最近よく使われているので聞いたことがあるのではないでしょうか?
近年話題になっているのが、デジタル版のミニマリズム!
テクノロジーとの付き合い方を根本的に変えるメゾット『Digital Minimalism』として注目されるようになりました。
この考え方が広まったきっかけとなったのが、2019年に出版され、米国でベストセラーになった『デジタル・ミニマリスト ― 本当に大切なことに集中する』という本です。
著者カル・ニューポートさんは、ジョージタウン大学准教授でコンピューター科学を専門とする博士ですが、SNSのアカウントを持たず、ネットサーフィンにも時間を費やさないのだとか。
ニューポート博士は、デジタル・ミニマリズムを次のように定義しています。
Digital Minimalism: “A philosophy of technology use in which you focus your online time on a small number of carefully selected and optimized activities that strongly support things you value, and then happily miss out on everything else.”
デジタル・ミニマリズム:自分が重要視していることがらの価値を高めてくれるかどうかを基準に厳選した少数のツールを最適化し、オンラインで活動する時間をそれだけに集中して、ほかのものは進んで見逃すようというテクノロジー利用の哲学。
Cal New port “Digital Minimalism: Choosing a Focused Life in a Noisy World ” (2019)
『デジタル・ミニマリズム』とは、自分に価値を与えてくれるテクノロジーやオンライン活動を見極め、それ以外のものを見逃すことで、低価値のデジタルノイズを取り除いていきます。
こうして必要最小限のテクノロジーだけで暮らす人が『デジタル・ミニマリスト』なのです。
ニューポート博士が以前出演した、TEDのプレゼン動画『Why you should quit social media(ソーシャルメディアはやめなさい)』もおすすめ!
デジタル断捨離の3ステップでスマホ依存を脱却
ニューポート博士が本書で紹介する『The Digital Declutter(デジタル断捨離)』の3ステップを簡単にご紹介します。
不要なモノを減らす断捨離と同様に、デジタル断捨離では、不要なテクノロジーやオンライン活動を取り除いていきます。
ちなみに、Clutteringとは英語で散らかっているという意味。
Declutteringで、整理すること、散らかっていない状態にすることという意味になります。
STEP1:テクノロジー利用のルールを決める
デジタル断捨離の最初のステップでは、次の30日間で使用しないテクノロジーを決めます。
仕事や生活をしていく中で、必須ではないテクノロジー、SNSや動画配信サービスなどを休止の対象とします。
例えば、マーケティングの仕事でInstagramを使う場合などは、休止対象には入りません。
ただ、仕事や生活に必要ではないテクノロジーであっても、例外としてルールを定めて使用することはOK!
例えば、『Netflixの動画を視聴するのは禁止、でも家族で一緒に動画を視聴する場合は例外にする』など前もってルールを決めて書き出しておきます。
STEP2:30日間ルールに従ってみる
ステップ1でルールを定めたら、そのルール通りに30日間を過ごしてみます。
最初の1~2週間は、スマホを開いてSNSをチェックしたい衝動にかられたり、お気に入りのサイトを訪問したい衝動にかられてしまうかと思います。
時間とともに、衝動はおさまっていくので、家族や友人との時間、読書や習い事など、オフラインでの時間を大切にしてみましょう。
必須テクノロジー以外のすべてを取り除いた生活を楽しむのも重要ですが、このステップでのもう一つの課題は、オフラインの時間で自分にとっての大切なものを再発見することです。
自分の人生において大切なこと、満足度を高めてくれることを考えてみよう。
STEP3:テクノロジーの再導入
デジタル・ミニマリズムは、決して『デジタルを捨ててアナログへ戻ろう!』ということではありません。
最後のステップでは、30日間休止していた必須ではないテクノロジーを徐々に生活に戻していきます。
といっても、全てのテクノロジーをただもと通りに戻すわけではありません。
ステップ2で明確にした『自分の人生において大切なこと』をサポートしてくれるテクノロジーのみを再導入していきます。
30日間の経験をもとに、それぞれのテクノロジーが本当に自分の人生を豊かにしてくれるのかを見極めながら、最適化した形(ルールを決めて)少しずつ慎重に戻していきます。
例えば、『Facebookを週末の朝30分だけチェックする』、『SNSアプリをスマホから削除してPCのブラウザからしかアクセスできないようにする』など、最適化した状態で生活の中に戻していきます。
この記事では、簡単にデジタル断捨離のすすめをご紹介しましたが、本書では、テクノロジーと上手く付き合っていくための詳しい具体例やアイデアが詳しくまとめられています。
メンタリストDaiGoさんもYouTube動画『月90時間を取り戻すスマホ依存対策【デジタルミニマリズム】』で紹介していましたが、スマホ依存やSNS依存で悩んでいる方におすすめの一冊となっています。
メンタリストのDaiGoさんも推奨の本
『デジタル・ミニマリスト 本当に大切なことに集中する』カル・ニューポート
著者のカル・ニューポートさんは、テック界の『こんまり(片づけコンサルタントとして有名な近藤 麻理恵さん)』とも呼ばれ、話題をあつめています。原本の洋書『Digital Minimalism: Choosing a Focused Life in a Noisy World』を読みましたが、比較的読みやすかったです。
まとめ
この記事では、デジタル・ミニマリズムの概要とその実践方法『デジタル断捨離』をご紹介しました。
おさえておきたいデジタル断捨離の3ステップがこちら。
インターネットやスマホは、上手く関係を築くことができれば、生活を豊かにしてくれる便利なツールです。
デジタル断捨離を実践して、オフラインでの『自分の時間』、『自分の人生において大切なこと』を取り戻してみませんか。