TikTok中毒の兆候|6つの質問から依存度をチェック

デジタル ウェルビーイング

日本でも若者を中心に人気を集めているショート動画SNSサービスTikTokティックトック

最近では『一度動画を見始めるとやめられない』というTikTokの依存的な一面を問題視する声も増えてきました。

TikTokを一度開くと気付けば2~3時間過ぎている‥

TikTokで動画を見るのをやめられない‥

といった悩みを抱えている方へ。

この記事では、自分がどれくらいTikTokに依存しているかを知りたい方に向けて、SNSへの依存度を調査する研究でよく活用される質問票のTikTok版TikTokティックトック Addiction Scaleアディクション スケール』をご紹介します。

この記事を読んでわかること
  • TikTokが中毒性の高い理由
  • TikTokの依存度をチェックできる質問

6つの質問からサクッと依存度をチェックできるので、記事を読みながらどれくらいTikTokに依存しているのかを確認してみましょう。

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TikTok Brainとは?

TikTok Brainティックトック ブレイン(TikTok脳)』という言葉を聞いたことがありますか?

これは、注意力の低下、不安や抑うつ状態の増加など、TikTokに関連するいくつかのネガティブな側面を表すために使用されている言葉です。

重度のTikTok依存症になると、対人関係、教育やキャリア、さらには心身の健康を犠牲にしてでも、TikTokを使い続けることが多くなってしまいます。

最近の研究では、TikTokの過剰利用が、うつ病、不安、ストレスレベルを高め、ワーキングメモリ能力を低下させることも示唆されています。

ワーキングメモリは、人が何か作業する時に必要となる情報を一時的に保持し、処理する能力で、『作業記憶』としても知られています。

要するに、TikTokの過剰に利用する人は、特定の作業を完了する能力が低下してしまうリスクもあるのです。

TikTok依存度チェック

今回紹介する『TikTokティックトック Addiction Scaleアディクション スケール』では、6つの質問項目にそれぞれ5段階評価をつけることで、TikTokへの依存度をチェックすることができます。

これは、Facebookフェイスブックへの依存度を研究する際に活用されることの多い『Bergenベルゲン Facebookフェイスブック Addiction アディクションScaleスケール(BFAS)』という質問票をベースにしたものです。

テスト:6つの質問

次の6つの質問に、それぞれ ①まったくない、②ほとんどない、③ときどき、④よくある、⑤非常によくあるのスコアをつけてください。

➊ TikTokについて考えたり、どうやってTikTokを使うかを計画したりすることに多くの時間を費やしている。

❷ TikTokをもっともっと使いたいという強い衝動や強迫観念を感じている。

➌ 個人的な問題やストレスから気をそらすためにTikTokを使用している。

➍ TikTokの使用を減らそうと試みたが、うまくいかなかった。

❺ TikTokが使えないと落ち着かない、イライラする、不安感を覚える。

➏ TikTokへの関与が、あなたの精神衛生、教育/仕事、個人的な関係に悪影響を及ぼしている。

テスト:診断結果

TikTokの依存度は、あなたのつけたスコアの➃と⑤の多さで測ることができます。

6つの項目のうち少なくとも4つ以上で『➃よくある』または『⑤非常によくある』がある場合、回答者がTikTok依存症であるリスクが高くなるようです。

このTikTokアディクションスケールを実際に使った研究では、TikTokの使用強度が高いほど、TikTok Addiction Scaleのスコアが高いという結果が裏付けられています。

トリニダード・トバゴ大学で合計345名のTikTokおよびFacebookのユーザーを対象に実施されたその研究では、ユーザーの大半はTikTok中毒の『リスクなし(68.2%)』という結果となりました。

残りのユーザーは、それぞれ『低リスク(25.4%)』と『リスクあり(6.4%)』に分類されています。

同研究からは、

  • TikTok中毒のリスクありと分類されたユーザーは、孤独感の指標でも高いスコアを出す傾向があること
  • 男性ユーザーに比べて、女性ユーザーは中毒のリスクがある可能性が高いこと

なども明らかになっています。

TikTokに中毒性がある理由

【本の要約】僕らはそれに抵抗できない-依存症ビジネスのつくられかた』で詳しく解説していますが、SNS依存症の背後には、そのユーザーを依存させるようにデザインされたテクノロジーの存在があります。

Instagramインスタグラムなど、他のSNS同様、TikTokに中毒性がある基本的な理由のひとつに、ドーパミンという脳内物質が大きく関係しています。

私たちの脳にとって、SNSから得られる情報は、ドーパミンの放出をもたらす報酬刺激のひとつ。

投稿したコンテンツに、『いいね!』や『コメント』をもらえると、脳内でドーパミンが分泌され、私たちは満足感を覚えます。

それに加え、私たち人間は、確実な状況よりも、ギャンブルのように『報酬がもらえるかもしれない』という不確実な状況を好む傾向にあります。

SNSも『いいね!がついているかもしれない』という不確実なものだからこそ、ユーザーは一日に何度もアプリを開いてしまうようになるのです。

その他にも、TikTokの中毒性が高い理由として、TikTokのおすすめフィードがインタレストベースでコンテンツを表示している点もあげられます。

インタレストベースのアルゴリズムでは、ユーザーが個人的にコンテンツを作成しなくても、その人の過去のアプリ内での行動から、趣味、音楽やファッションの好みなどを分析し、関連性の高いコンテンツが表示される仕組みとなっています。

趣味嗜好に合致した興味を引く動画が常に流れてくるので、ユーザーは時間を忘れてTikTokに夢中なってしまいがちになるのです。

まとめ

この記事では、TikTokに対する依存度をチェックできる『TikTok Addiction Scale 』という質問票を紹介しました。

あなたのTikTokへの依存度はどれくらいでしたか?

TikTokに依存気味かも‥と不安に思う方は、アプリの使用時間の制限を設定するなどして、TikTokとの向き合い方を改めて見直してみるのもいいかもしれませんね。

参考サイト

TikTok Addiction Signs(Recoverlution):https://www.recoverlution.com/knowledge/tiktok-addiction-help

New study identifies the most definitive signs of “TikTok addiction”(PsyPost)https://www.psypost.org/2022/05/new-study-identifies-the-most-definitive-signs-of-tiktok-addiction-63071

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