ゲーム障害が、国際的な疾病として世界保健機関(WHO)に正式に認定されたのをご存じですか?
海外ではゲームのやり過ぎによる死亡事故も報告されていて、今やゲーム依存は世界各地で大きな問題となっています。
最近ゲームに費やす時間が増えた気がする‥これって依存しすぎ?
など不安を持っている方もいるのではないでしょうか?
この記事では、自身または身近な人がゲームに依存しすぎていないかどうかを判断するのに役立つ『ビデオゲーム依存度テスト』をご紹介します。
ゲーム障害(依存症)について
ゲーム依存症とは、ゲームに没頭するがあまり、自分自身をコントロールできなくなり、日常生活にも支障をきたしてしまう症状を表します。
ゲームに依存することで、食事や睡眠がおろそかになったり、ゲーム以外のことに興味を失ったりしてしまったり、時間や金銭などのコントロールができなくなるといった状況に陥ってしまいます。
依存症が進むと、不安感、憂鬱な気持ち、イライラ、焦り、怒りっぽくなったりなど、メンタル面にも悪影響を及ぼしてしまうようです。
それにより、家族関係が悪くなる、大事な友達を失う、仕事や学校、家事がおろそかになるなど、健康や社会生活、人間関係にも問題が生じるケースが増えています。
世界保健機関(WHO)は、2019年に、ゲームなどのやり過ぎで日常生活に支障をきたす症状のことを正式に『ゲーム障害(Gaming Disorder)』という新たな国際疾病分類として追加しました。
ちなみに、ここでのゲームとはテレビゲームやスマホゲームなど、画面上で行うゲームのことで、カードゲームなどは対象になっていません。
ゲーム依存度テスト
今回ご紹介するのが、インターネット依存症の治療と研究のパイオニアであるアメリカの心理学者、デビッド・グリーンフィールド教授が開発した『ビデオゲーム依存度テスト(Greenfield Video Game Addiction Test)』!
自身の状態を知る上で参考になるチェック項目のようなもので、17問中『はい』に該当した数でゲームに依存しているかどうかの可能性を判断することができます。
オリジナルのテスト(英語版)は、グリーンフィールド教授が設立した専門機関『テクノロジー・インターネット依存症センター』のホームページから確認できます。
ここでは、日本語訳したものを紹介していきます。
専門機関:テクノロジー・インターネット依存症センター(The Center for Internet and Technology Addiction)
設立者:デビッド・グリーンフィールド教授(Dr. David Greenfield)
ゲーム依存テスト:17の質問
17問中『はい』と答えた問題の数を数えてみてください。
➊ ビデオゲームを使用しているときに、コントロールの喪失および/または時間の追跡を失うことを感じますか?
➋ ビデオゲームを使用していないとき、ゲームのことで頭がいっぱいになっていますか?(例:過去のゲームでの経験を思い出したり、次にゲームするときの計画を立てたり)
➌ 以前と同じような満足感を得るために、より多くの時間をテレビゲームに費やすようになりましたか?
➍ 自分がより刺激的(刺激的、新しい、挑戦的)なテレビゲームを求めていると感じますか?
➎ ビデオゲームの使用を管理、制限、または削減するための努力をして、何度も失敗したことがありますか?
➏ ビデオゲームをやめようとしたり、やめざるを得なかったりすると、落ち着かなかったり、イライラしたりすることがありますか?
➐ 問題からの逃避や気分転換のためにビデオゲームを利用していますか?(例:退屈、フラストレーション、不安、怒り、羞恥心、抑うつなど)
➑ 過剰な時間を過ごした後、次の日はゲームをしないと誓っても、すぐにまたゲームをしてしまうことがありますか?
➒ ビデオゲームとの関わりを隠すために、家族やセラピストなどに嘘をついていることがありますか?
➓ ビデオゲームの使用に関連して、違法行為や自虐的な行為をしていませんか?
⓫ ビデオゲームを使用したことで、教育の機会、人間関係、仕事を危険にさらしたり、影響を与えたり、失ったりしたことがありますか?
⓬ ゲームをすることで、直接的または間接的に仕事や学業のパフォーマンスが低下したことはありますか?
⓭ ビデオゲームの使用により、健康上の問題を経験したことがありますか?
⓮ YouTubeなどでゲーム配信動画を見ますか?
⓯ 親や家族、友人にパソコンやタブレット、スマートフォン、ゲーム機などを取り上げられた場合、怒りなどの不快感を感じますか?
⓰ ビデオゲームの使用に関連して、睡眠不足になったことがありますか?
⓱ あなたの友人や家族の中で、あなたのビデオゲーム使用について問題があると思っている人はいますか?
質問は以上です。お疲れ様です。
テスト:診断結果
17問中『はい』と答えた数はいくつありましたか?
この診断テストでは、該当する問題が7つ以上あった場合、あなたのビデオゲームの使用状況に問題がある可能性が高いとされています。
この診断テストは、あくまでゲーム依存かどうかの『可能性』を自己判断するものです。
ただ、上にあげられている症状はどれも好ましいものではないことは確かです。
多くの質問に該当してしまった方は、ゲームの利用時間や距離感を改めて考え直してみるのがいいかもしれません。
気づかないうちに浸食してしまうのが特徴な依存症。
本格的な依存症になってしまう前に軽い依存傾向に早い段階で気づいて、適切な対策をしていくことが重要です。
本来娯楽であるはずのゲームが、健康や日々の生活に悪影響を及ぼしてしまうというのは避けたいの‥
まとめ
この記事では、自身または身近な人のゲームの依存状況を判断するのに役立つ『ビデオゲーム依存度テスト』をご紹介しました。
スマホやパソコンからどこでも気軽にゲームが出来る現代だからこそ、自分なりのルールを決めて、程よい距離を保ちながら、ゲームを楽しんでいくことが重要になっていくかと思います。