若い世代をを中心にブームとなっているスマホ向けショート動画サービス『TikTok』。
TikTokの人気が世界各地で高まるにつれて、それを悪用した詐欺事件も増加傾向にあるのをご存じですか?
TikTokで知り合った人にうまい儲け話を持ち掛けられた‥
安価でゲームアカウントを譲ってくれるってDMがきたけどどうしよう?
とTikTokのコンテンツやDMの内容を、信頼していいのか迷っている方へ。
この記事では、TikTokの利用者へ向けて、近年TikTokで増えている詐欺の手口とその対策についてご紹介します。
TikTokを悪用する詐欺について
人気が急上昇している TikTok(ティックトック)!
中国のByteDance社が開発運営しているTikTokは、約15秒の動画を撮影・加工し、共有することができるSNSサービスです。動画編集機能が充実していることも特徴です。
若年層を中心に支持を集めているTikTokですが、その利用者は、世界中で急速に増えていて、2021年に利用者10憶人を突破しています。
@tiktokjapan 10億人の皆様にありがとう。TikTok COO、Vanessa Papasからメッセージ。#tiktok ♬ オリジナル楽曲 – TikTok Japan
以前は音楽系コンテンツが人気でしたが、今では日常のおもしろ動画など、幅広いコンテンツが投稿されています。
そんな人気急上昇中のTikTokは、詐欺師にとって魅力的なターゲットとなっています。
TikTokの詐欺は、子供や10代の若者を主なターゲットにしているものが多いようですが、 誰でも詐欺の被害に遭う可能性があります。
詐欺の手口はさまざまなので、TikTokを安全に利用するためには、何に気をつければよいかを知っておくことが重要です。
今回は、TikTokで増えている詐欺の手口やその対策法についてみていきます。
TikTokで流行している詐欺の手口5つ
それでは、実際に世界各地で報告されているTikTokの利用者を対象とした詐欺の手口を5つみていきます。
➊ インフルエンサーのなりすまし
実在の有名人やインフルエンサーになりすましたアカウントを利用した詐欺。
詐欺師は、有名人やインフルエンサーのアカウントを複製し、既存のコンテンツを盗んで、フォロワー数を増やして後、 その偽アカウントで詐欺的なコンテンツを宣伝したり、ダイレクトメッセージを利用して詐欺を働くこともあります。
SNS上でのなりすまし詐欺は、TikTokに限ったことではありませんが、仮想通貨に関連した詐欺がTikTokでは特に多く報告されているようです。
ちなみに、TikTokでは、合法かどうかに関わらず、仮想通貨を含むすべての金融サービスと商品の広告を世界的に禁止しています。
❷ フォロワー稼ぎ詐欺
支払いやアプリのダウンロードなどと引き換えに、ユーザーに「いいね!」や「フォロワー」を提供することを約束する詐欺。
この詐欺は、 TikTokクリエイター、 特にフォロワーを増やして、インフルエンサーになりたいと考えている人をターゲットにしています。
このタイプの詐欺アカウントのプロフィールには、コンテンツがないことがほとんどですが、ユーザーがTikTokの「フォロワー」や「いいね」を獲得できる外部サイトへのリンクが貼られています。
そのリンクをクリックしたユーザーは、無料で 「いいね!」や「フォロワー」を獲得する条件として、怪しげなアプリをダウンロードするよう要求されることがあるようです。
➌ ゲームアカウントの売買詐欺
ゲームアカウントや有料アイテムなどの売買取引に伴う詐欺。
ゲームのアカウントに関連する売買詐欺はSNSで多数報告されていますが、TikTokも例外ではありません。
ダイレクトメッセージ(DM)で課金したゲームアカウントを安値で売ると話を持ちかけられ、相手の要求どおり 電子マネーやiTunesカードを買ってコードを送った途端に連絡が途切れるなどのケースがTikTokでも報告されています。
➍ アダルト出会い系サイトへの誘導
偽のTikTokプロファイルを使用して、 アダルト出会い系サイトに誘導する詐欺。
詐欺師は、InstagramやSnapchatなどから盗んだ動画で、 偽TikTokアカウントを作り上げることが多いようです。
アダルト出会い系サイトを宣伝する以外にも、詐欺師は偽アカウントを使って、ユーザーをSnapchatアカウントに誘導し、アダルト出会い系サイトに登録させたり、最終的に課金させたりすることもあります。
❺ アカウントの乗っ取り
最近増えているのが、TikTokのアカウントを狙ったフィッシング攻撃。
2021年には、TikTokの運営元を装って、ユーザーに著作権侵害の通知に見せかけたメールを送り、48時間以内に応答しないとアカウントが削除されると焦らせて正常な判断を失わせという手口を使った事例も報告されています。
攻撃者は返信してきたユーザーを他のSNSのチャットに招待し、偽サイトに誘導してアカウントを乗っ取るために「ログイン情報」や「個人情報」を奪います。
乗っ取っられたアカウントは、詐欺的なコンテンツを投稿するのに利用されたり、アカウントを人質にとって、ユーザーに身代金を要求したりするケースもあるようです。
詐欺メッセージを受け取ったと思ったときの対処法については、こちらのTikTokの公式サポートページを参考にしてください。
TikTokで詐欺被害に遭わないための5ヶ条
SNSで流行している詐欺の主な目的は、ユーザーから情報やお金を盗み出すことです。
こうした詐欺被害に遭わないためのコツをみていきましょう。
➊ ネット詐欺の具体的な手口と事例を知っておく。 被害を未然に防ぐためにも、TikTokで流行している詐欺に関する情報をはじめ、その手口を把握しておくことが被害防止へつながります。
❷ 安易に「うまい話」に乗らない。TikTokに投稿されたコンテンツでうまい話を見かけたり、直接DMでうまい話しをもちかけられても、むやみに反応しないようにしましょう。
➌ 相手のアカウントの真偽を確認する。知らない人からのDMやコメントは、相手が誰なのかが100%確かでない限り、疑ってかかりましょう。
➍ URLリンクを不用意に開かない。DM内のURLリンクなどは、詐欺サイトの誘導口として悪用されることが多いので要注意!アカウント乗っ取りの可能性もあるので、たとえ友達や家族から送られてきたものでも、 URLを注意深くチェックしましょう。
❺ 適切なプライバシー設定を行う。TikTokに投稿した動画や情報は、だれが、どのような目的で見ているかわかりません。詐欺や犯罪事件に巻き込まれないように、適切なプライバシー設定を行い、個人情報の連載には注意を払いましょう。
TikTokに投稿されているコンテンツや受け取ったDMの内容を鵜呑みにするのでは、詐欺師の格好の餌食になりかねません。
「自分は騙されない」と思っていても、巻き込まれてしまうことがあるのがSNSを通じた詐欺の怖いところ‥
少しでも怪しいと思ったり、個人情報や支払いを求められたときは、一度立ち止まってよく確認してみましょう。
まとめ
この記事では、 ここ最近TikTokで増えている詐欺の手口5つと、詐欺被害に遭わないためのポイント5つを紹介しました。
今回紹介したTikTok上での詐欺の手口は、SNSでおけるサイバー脅威のほんの一部!
詐欺師たちは、TikTokやその他SNS利用者から情報やお金を巧みに騙し取ろうと、次々に新たな手口を生み出しています。
普段からネットやSNSにおける詐欺の手口や対策について知識を深めておき、安全にTikTokを楽しみましょう。